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2014 年度 実績報告書

組積造の地震時破壊挙動の数値解析手法の開発と耐震補強法の提案

研究課題

研究課題/領域番号 24760362
研究機関京都大学

研究代表者

古川 愛子  京都大学, 地球環境学堂, 准教授 (00380585)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード個別要素法 / 組積造
研究実績の概要

個別要素法のばね定数を理論的に決定する方法を開発した.接触面積が違えば接触力も違うはずであるので,ばね定数を決定するには接触面積を考慮する必要があると考えられるので,有限要素法の空間離散化の概念を,個別要素法の接触面の離散化に適用することで,理論的にばね定数を決定できるようにした.
また,従来の個別要素法は,剛体要素を用いており,要素自身の変形を考慮していなかった.この問題点を解決するため,要素を,要素間の接触を考慮する領域と,要素自身の変形を考慮する領域とに分けた.要素の周面部分を接触を考慮する領域とし,要素の内部を変形を考慮する領域とした.そして,要素の周面部分には個別要素法の接触のモデル化を導入した.そして,要素変形を考慮する領域に,有限要素法の考え方を導入した.以上により要素変形を考慮に入れた新しい個別要素法のプログラムを開発した.要素変形を考慮すると,ポアソン効果が考慮できるため,自重によって煉瓦が水平方向にはらみ出し,それに伴う圧縮力により破壊開始時間が遅れることがわかった.
さらに,個別要素法の減衰のモデル化について検討した.要素の重心に作用する減衰力と,要素間に作用する減衰力の2通りに分け,要素重心に作用する減衰力としては,質量比例減衰とローカルダンピングの違い,要素間に作用する減衰力としては臨界減衰と瞬間剛性比例減衰を比較した.モデル化によって結果が違うことを確認し,それぞれのモデルを採用するときの注意点を確認した.
耐震補強法としては,梁や柱で建物を外から巻くことで補強する方法を検討した.柱がないとRing Beamで一体となった壁が塊のまま倒壊するが,柱があると屋根の倒壊を抑制できた.しかし,壁自身の破壊には効果がなく,面的な補強の必要性が明らかになった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 個別要素法を用いた構造物の動的解析における減衰のモデル化に関する基礎的検討2014

    • 著者名/発表者名
      古川愛子,木村翔太,清野純史
    • 雑誌名

      土木学会論文集A1(構造・地震工学)

      巻: 70 ページ: I_89-I_100

    • 査読あり

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公開日: 2016-06-01  

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