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2012 年度 実施状況報告書

外観検査のための画像合成法の開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 24760364
研究機関山口大学

研究代表者

藤田 悠介  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40509527)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード画像処理 / 画像合成 / コンクリート構造物 / 維持管理 / 外観検査
研究概要

平成24年度は,コンクリート構造物を対象とした画像に対する「画像位置合わせ法」を構築し,適用性評価によりコンクリート構造物における画像処理の課題を明らかにした.また,対象の立体的な構造による視差を含む画像に対して,コンクリート面による位置合わせを可能とし,隠蔽された領域を補間する手法を開発した.
コンクリート構造物を対象とした画像処理では,撮影範囲の違いによりコンクリート表面の明るさやコントラストの変動が大きく見られるため撮影条件の設定が重要である.画像間の条件や撮影範囲の変動が大きい場合には画像処理の自動化が困難であり,撮影の効率化を図りつつ,画像処理の適用範囲を明確にすることが課題である.
また,立体的な構造を含む対象を撮影した場合には,コンクリート面を隠蔽する領域が生じる.視点を変えて撮影した場合には,視差が生じるためにコンクリート面による位置合わせが困難になる.この問題に対して,ロバストな推定法を適用し,視差を含む画像における位置合わせを検討した.また,実験により,視点を変えて撮影した画像においては合成時に隠蔽された領域を他の画像により補うことが可能であり,隠蔽された領域を補間できる可能性が見られることがわかった.今後は,隠蔽された領域の推定や,合成される画像の明るさやコントラスト調整の最適化による画像生成の最適化も課題となる.
また,多数の画像を連続的に処理していく場合には,レンズ歪みの影響を抑えることも重要であり,撮影条件の緩和のためにも画像情報をもとにしたレンズ歪みの自動補正法の開発も重要であると考える.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コンクリート構造物の外観検査の効率化のための画像合成技術の開発を目的としており,平成24年度には,基本的なアルゴリズムの構築とコンクリート構造物への適用における課題の抽出を計画していた.
実験により処理の自動化の課題を抽出し,次年度の課題を具体的にすることができた.また,新しい課題として視点を変えた画像による隠蔽領域を補間できる可能性が示されたことも重要な成果と考える.

今後の研究の推進方策

平成25年度には,当初より計画していた画像情報のみからのレンズ歪みの自動補正を検討する.また,前年度の評価実験の結果より,画像間で撮影条件や撮影範囲の変動が大きい場合にはアルゴリズムの適用が困難になるため,撮影者の負荷が少なくアルゴリズムの適用性の高い撮影方法を構築する.撮影条件によっては適用が困難になる場合があるため,適用限界を明らかにすることも実用化に向けた重要な課題である.視点を変えて撮影した画像による処理では,隠蔽された領域の推定や,合成される画像の明るさやコントラスト調整の最適化による画像生成の最適化を検討する.

次年度の研究費の使用計画

該当なし

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 画像処理によるコンクリート構造物のひび割れ幅の分類2012

    • 著者名/発表者名
      藤田 悠介, 中村 秀明, 浜本 義彦
    • 学会等名
      コンクリート工学年次論文集
    • 発表場所
      広島国際会議場
    • 年月日
      20120704-20120706

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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