研究課題/領域番号 |
24760378
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
ホサイン モハマド・シャヒン 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00516495)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | トンネル掘削 / モデル実験 / トンネル構造物 |
研究概要 |
一般的に,地震動がトンネル構造物に及ぼす影響は少ないといわれている.橋梁等の地上構造物は,地震動による慣性力によって振動し,多くは構造物自身の共振が支配的となり大きな揺れを引き起こすが,トンネル構造物に働く慣性力は周辺地盤のそれよりも小さく,地盤の変位及び変形に追随して振動するためトンネル自体の共振が支配的となることはない.したがってある程度地中の深い場所に建設されたシールドトンネルは,地震時において周辺地盤の変形が少なく,断面が円形であり変形に強いことから大被害をうけることはほとんどないと考えられている.実際に土木学会がまとめた阪神・淡路大震災調査報告1)によると,シールドトンネルにおいては二次覆工コンクリートにひび割れが生じる程度であったという.しかし,地中接合部のように構造の急変する箇所や,地盤条件が急変し,断面力が発生して地盤変位が一様とならない箇所においては,設計の段階で十分な検討が必要であると考えられる.そこで本研究では,従来用いていた2次元模型試験機をモデル地盤に繰返しせん断を与えられるように改良し,地震時におけるトンネルの基本的な力学挙動を解明することを試みた.この試験機を用いて地震時に単設トンネルに作用する土圧の変化を実験的に検証した.地盤に繰返し等せん断ひずみを与えると,トンネルに作用する土圧は,せん断を与える方向によって顕著に増減を繰り返す.これは載荷方向の変化に伴い,アーチ効果が発達する方向が変化することによる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新たにトンネルを掘削する場合には,トンネルや周辺地盤の安定性だけでなく既設構造物への影響についても把握する必要があるが、したがってトンネル設計の際には地震動がトンネル構造物に及ぼす影響を留意する必要がある.
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今後の研究の推進方策 |
実験でみられた全体的な土圧の増加の原因についても明らかにする予定である.また、既設構造物や既設トンネル近傍でトンネル掘削を行うことになるが、そこではトンネルに作用する土圧はもとより周辺地盤や既設構造物への影響が明らかにする.
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次年度の研究費の使用計画 |
既設構造物や既設トンネルへに地震動の影響を調べるため実験と等せん断応力での繰返し載荷実験と対応する数値解析を実施する予定である.
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