現地での測定が極めて困難な超強風条件における海面抵抗係数について,暴風域外で観測された波浪観測データから逆推定可能なデータ同化システムに現地データを適用し,海面抵抗係数を風速の関数として推定した結果,風速30m/s以下の風速範囲については,複数の擾乱事例について,任意に設定した複数の初期値からほぼ同様の推定結果を得ることができ,従来,利用されているMitsuyasu・Hondaの式が概ね妥当であることが確認できた.さらに,強風が発生していない観測地点であっても,強風域で発生し伝播してきたうねりが観測されていれば,データ同化により強風速範囲の海面抵抗係数が推定可能であることを明らかにした.
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