閉鎖性海域で深刻な問題となっている底層水の貧酸素化の解決には、堆積物の酸素消費特性を要因毎に把握することが重要となる。本研究では、有機物分解により酸素が消費され二酸化炭素が放出されることに着目し、全酸素消費から生物的な要因を分画することを目的とした。まず、水中CO2濃度を計測するために通気性撥水チューブを用いた計測装置を作成し、その有効性を検証した。pH変化、室内曝気および炭酸水滴定によるCO2濃度の変動実験の結果、本装置の計測精度や反応速度について確認した。その後、堆積物を敷いた水槽内のDOとCO2の時間変化を同時計測し、DO消費量とCO2生成量の関係から生物的な反応を分離することができた。
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