救急車による救急救命搬送に着目した研究である.まず高速道路が整備されていない都市間の搬送について分析を行い,最大の速度低下要因は信号交差点付近であることを確認した.また低速走行の特徴を分析し,信号の系統制御の影響を受け,連続的に低速走行を強いられている可能性が確認できた.次に中山間地の狭隘な道路を対象に分析を行い,一般車と比較し,救急車の速度が低い道路条件として,幅員5m未満の狭隘区間,また曲率半径20m未満の急カーブとの結果が得られた.最後に救急救命搬送体制評価手法の構築を目的に,将来の搬送要請需要予測モデルと,搬送時間算定モデルの構築を試みた.
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