無水銀光源として注目される紫外線発光ダイオード(UV-LED)を備えた小型浄水消毒装置を試作し、その性能を微生物不活化実験により評価した。実験の結果、UV-LEDは水中微生物(大腸菌、大腸菌ファージ)の不活化に有効であること、特に発光ピーク波長265nmおよび280nmのUV-LED素子が消毒光源として有望であること、UV-LED素子の自己発熱が発光効率を低下させるため装置設計において放熱性に配慮を要すること、流水式装置では水の流動条件が不活化効果に著しく影響すること、などが明らかとなった。本研究により、UV-LEDを用いた水消毒装置の有効性と将来の研究・開発へ向けた課題が明らかとなった。
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