H26年度は、H24年度から開発をはじめたin situ HCR法を環境サンプルに応用する実証実験を行った。我々の研究フィールである排水処理システムの汚泥や嫌気性汚泥などに対しin situ HCR法の適用例を示すとともに、通常のFISH法では検出できない低活性の微生物の可視化に成功した。またin situ HCR法のさらなる高感度化を目指し、dextran sulfateを使う新しいプロトコールの検討を行い、確立した。3年間の開発期間を通してin situ HCR法を実用レベルの技術にまで押し上げることができた。 アプタマーを用いた微生物検出技術の開発では、H26年度の検討から大腸菌を特異的に検出できる系の確立に成功した。またAMOも用いた任意の酵素を検出する系では、AMOの人工合成に成功し、SELEX法を行う段階まで到達できた。アプタマーを用いて微生物をシングルセルレベルで可視化した報告はこれまでなく、本研究でその実用可能性を示すことができた。
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