研究実績の概要 |
実験施設の変更に伴い,平面が短辺6m,長辺12m高さが14m(各層3.5m)の4層実大モデルから縮小模型モデルに試験体の変更を行った.縮小模型モデルでは3,4層と床スラブは重量だけを考慮し,縮尺を1/3とした.相似則および3,4層と床スラブの重量を考慮するためにおもりを設置することとした.鋼板を重ねたものをおもりとし,2階床小梁に2.86t,3階床小梁に2.86t,柱上端に層目には6.57tのおもりを,治具を介して設置することとした.柱梁接合部は,スカラップありの通しダイヤフラム形式とした.通しダイヤフラムと柱フランジ,通しダイヤフラムと梁フランジは完全溶け込み溶接とした.柱フランジと梁ウェブは両面隅肉溶接とした.スカラップは旧型スカラップとした. 治具およびおもりも含めた1/3縮小模型モデルの詳細有限要素解析モデルを作成し,事前解析を実施した.事前解析より,倒壊防止対策および梁の回転角などの計測方法を検討した.加振波として,時間軸を√(1/3)として0.5Hz,100Hzのバンドパスフィルタを掛けたBCJ-L2を基本波形とし,加振毎に入力レベルを上げて試験体が損傷する入力レベルを調べることとした.更に,三次元有限要素法解析の妥当性確認にとって貴重な情報となるひずみ場を計測する試みとして,柱梁接合部パネル部を対象として画像計測によるひずみ場計測を行った.
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