研究課題/領域番号 |
24760496
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
大西 康伸 熊本大学, 自然科学研究科, 助教 (20381006)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | 維持保全 / BIM / 3DCAD / ウェブシステム / ファシリティマネジメント / 運営管理 / データベース |
研究概要 |
BIMに対応した3DCAD(BIMCAD)を施設管理で用いる場合、設計ツールであるCADを利用することに起因する問題(高度な操作技能が必要、購入コストがかかる、施設管理業務に必要な機能がない)が生じる。本研究では、「BIMCADを用いて構築した維持管理情報を持つ3Dモデル(建築情報モデル)を、FM業務において活用する」ことを支援するウェブシステムの開発を目的とする。 その第一段階として、システムの仕様を決定し、以下の機能を持つプロトタイプを開発した。なお、開発言語にはHTML、Java Script、PHP、データベースにはPostgresSQL、Accessを採用した。BIMCADとしてRevit、属性情報書出しにはそのプラグインであるDB-Link、システム上で扱う建物形状のデータ形式にはDWF、その表示プラグインにはDesign Reviewを採用した。 1.BIMCAD に初期状態で用意されている属性情報や独自に入力した属性情報を、部材の3D 形状モデルと関連付けて視覚的にウェブページに表示できる。2.それらの属性情報をウェブページから登録・編集できる。3.それらの属性情報をウェブページから検索できる。4.属性情報のウェブ上での変更を、随時建築情報モデルに反映できる。5.属性情報の履歴を保持できる。6.属性情報の1つとして、画像データを保持できる。7.属性情報の横断的な収集と複雑な計算ができる。8.リストやグラフなどの多様な形式での属性情報の組み合わせ表示ができる。9.特定のBIMCADで作成された建築情報モデルであれば、属性情報の構造に違いがあっても読み込むことができる。10.特殊なソフトウェアを必要としないウェブシステムとして開発し、ウェブを介して築情報モデルの閲覧や編集を可能にする。 また、プロトタイプシステムの動作チェックを行い、問題なく稼働することを確認した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の主な目的は、プロトタイプシステムの設計、開発、試用による評価であった。 現在、そのすべてを完了しており、予定通り進展している。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度は、研究計画通り開発システムの実践的な運用を主な目的とする。 はじめに、実践的運用に向けた開発システムの改良を行う。 次に、開発システムを運用する。研究計画では地方自治体(県)としていたケーススタディを、民間企業のオフィスへと変更することを予定している。これは、当初試験運用を予定していた地方自治体側の理由によるものである。民間企業のオフィスへと変更が生じたことに伴い、維持保全業務に加えて管理運用業務を開発システムの支援対象に加える予定である。 最終年度は、実践的運用結果を踏まえたシステム評価及びシステム普及に向けた提言を行う予定である。
|
次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
|