本研究は、集合住宅の住戸内の構造壁および梁を戸別改修により撤去する技術を開発するとともに、関連する諸技術を体系化することによって、昭和40年代に建設された公共集合住宅ストックを、現在の住要求に適合させ、それらの再生を促進することを目的としている。 本研究で開発した技術および整理した技術体系は、建物全体に及ぶ改修を行わずに、住戸の抜本的な性能改善を可能とするため、戸別改修技術であるため、住民の仮移転等が困難な住棟においても住宅の付加価値を大幅に高める改修が可能である。事業者にとっては、大規模改修のリスクを分散できるという点も大きな利点である。 従って、本研究で得られた成果の社会的意義は極めて高い。
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