研究課題/領域番号 |
24760508
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研究機関 | 福井工業大学 |
研究代表者 |
木川 剛志 福井工業大学, 工学部, 准教授 (50434478)
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キーワード | 国際情報交換(大韓民国) / スペース・シンタックス / 都市形態学 / 都市カーネル / 都市エントロピー |
研究概要 |
本研究では、都市カーネル理論の構築とともに、その理論に基づいた都市解析手法を提案することを目的としている。そのため、平成25年度では、都市カーネル理論を用いた都市分析を、福井市、敦賀市と限られた都市に適用し、その成果を、大韓民国における招待講演、ならびにSpace Syntaxの国際会議において発表した。 招待講演では、いわゆる思い出地図である通学大絵図福井市順化小学校から抽出できた空間認識について発表し、Space Syntaxの国際会議論文では、福井市と敦賀市を事例とし、そのような空間認識が福井市や敦賀市の戦後の都市復興にどのような影響を与えたかを分析した。特に敦賀市においては、現在の都市計画において中心市街地活性化の対象地が、かつて空襲で喪失した街の場所と重なり、この意味を都市形態の変遷の視点から分析している。 都市カーネル理論とは、住民の間に共有される記憶や街の空間認識、を主として差し、空襲のような街の構成物がすべて消去されても、引き継がれる空間構成規範のことと定義付けようとしてきた。しかし、様々な指摘、また研究より、このような空間構成規範よりも、それまでの土地の所有権や行政の計画が大きな影響を持つことがわかってきた。しかしながら、敦賀を事例とした場合、その行政計画自体が、空襲以前の街の空間認識の影響を受けている可能性が見出されてきたので、より細分化して空間理論を再構築する必要がでてきた。このように解決と同時に新しく生まれた問題に対する解答を求める研究が、平成25年度の成果の概要といえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
計画では、当該年度までに都市カーネル理論の中枢となる理論構築は終える予定であったが、国際学会などでの発表を通じて、理論的に詰めなければならない箇所が多く見えてきた。その点については概要にも触れている。これは当初、想定しなかったことである。よって、それを補間するために、理論の再検討の必要が生じて、研究は当初予定よりはやや遅れていると報告する。
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今後の研究の推進方策 |
すでに理論的な問題については解決の糸口は見えているので、昨年度に行うべきであった現地調査を夏に集中して行う。そのために、それまでに現地調査を行わずとも行える分析を重ね、その成果をまとめたものを論文誌に投稿予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究調査の旅費を計上していたが、理論的構築に修正が必要となってので、実地調査が遅れることとなったので、次年度にその調査を廻す事とした。 研究調査と、データ解析用機器、ハードディスクなどに使用する。
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