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2013 年度 実績報告書

近代神戸における元三田藩士の土地所有実態と都市形成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24760527
研究機関明石工業高等専門学校

研究代表者

水島 あかね  明石工業高等専門学校, その他部局等, 助教 (90454769)

キーワード近代 / 神戸 / 都市形成 / 土地所有 / 雑居地 / 三田藩 / 志摩三商会 / 小寺泰次郎
研究概要

本研究は、元三田藩士である小寺泰次郎に着目して、近代神戸の都市形成過程の一端を明らかにすることを目的としている。明治維新後に土地売買やその所有の自由が許可されたことを機に土地は不動産としての価値を持ちはじめ、投機目的で土地を買い占める新たな資産家が登場する。開港直後の神戸では、移住してきた多くの元三田藩士らが雑居地内の土地を取得し財を築いたことは良く知られているが、実際に彼らが取得した土地の分布やその変遷については明らかになっていないことが多い。
明治6年、元三田藩主である九鬼隆義は家臣らと共に、神戸最初の輸入商社である「志摩三商会」を神戸栄町3丁目に設立する。志摩三商会は、外国の医薬品や食料品などの販売の傍ら多くの土地を買収し、その投資により巨額の資本を得ていた。その実質の経営を任されていたのが小寺泰次郎である。後に小寺泰次郎は九鬼隆義と共に神戸の最大の地主となる。
今年度は昨年度に引き続き、小寺泰次郎に関する文献収集を行い、神戸移住後の小寺泰次郎の動向を把握した。また、神戸市立博物館や神戸市立図書館等に保管されている明治21、22年の地籍図を用いて当時の小寺泰次郎所有地の分布図を作成し、法務局保管の旧土地台帳に記載されている小寺泰次郎名義の土地情報との比較作業を行った。以上により、小寺泰次郎の所有地経営や政界での動きが、明治期の神戸の都市形成に少なからず影響を与えていたことが明らかになった。今後は引き続き、九鬼隆義や志摩三商会の社員であった他の三田藩士たちに着目して研究を進める予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 近代神戸における元三田藩士の土地所有実態

    • 著者名/発表者名
      水島あかね
    • 学会等名
      日本建築学会
    • 発表場所
      北海道大学

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公開日: 2015-05-28  

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