本課題では、「べナール対流を利用した新規な酸化物薄膜のパターニング技術」の確立を目指して研究を行った。ゾル-ゲル法により作製される酸化物を対象とし、コーティング条件が「セル状パターンの形成」に与える影響を調査した。 期間全体を通じて、「コーティング時の温度の上昇」および「コーティング液の表面張力の増大」によって表面パターンの高低差が増大することが分かった。また、「コーティング速度の減少」によって、ベナール対流とは異なる溶液の流動に由来する新規なパターン形成が生じることが分かった。 これらの結果は、「自己組織化を利用した新規な酸化物薄膜のパターニング技術」の確立を目指す上で、重要な知見である。
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