従来、緻密なダイヤモンド多結晶体を得るためには、GPaレベルの超高圧下での焼結プロセスを必要とした。本研究では、化学気相析出を援用した粉体表面修飾技術(回転CVD)によりダイヤモンド粉末をSi基セラミックス膜で表面修飾し、これを放電プラズマ焼結(SPS)することで、ダイヤモンドが準安定な低圧力環境下で緻密化することを目的とした。 回転CVD法によりコア(ダイヤモンド)/シェル(SiC)構造のナノコンポジット粉末が得られ、これをSiO2粉末と100 MPa以下でSPS焼結することにより、相対密度が94%、ビッカース硬さが39 GPaのダイヤモンド基SiC-SiO2複合体の作製に成功した。
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