熱硬化性樹脂(不飽和ポリエステル樹脂およびエポキシ樹脂)にイオン交換体であるゼオライトを充填し、酸性、アルカリ性水溶液環境における劣化挙動と抑制効果について検討した。劣化挙動は質量測定、曲げ試験、FT-IR、EDSによって分析を行い、元素侵入および劣化速度によって評価した。ゼオライト充填熱硬化性樹脂のゼオライトのイオン交換能力によって劣化挙動は異なった。特にゼオライトHS-320を充填した材料は樹脂単体よりも優れた耐食性を示した。以上の結果からゼオライトのようなイオン交換体を熱硬化性樹脂に充填することで、耐食性の向上を目指した材料と寿命予測可能な材料開発につながる興味深い結果となった。
|