平成26年度は前年度までに実施した応力・ひずみ測定結果の解析および解釈を進めると共に、走査側電子顕微鏡内での負荷試験を進めた。機械的特性の大きく異なる素材を組み合わせた積層型鉄鋼材料を主に用いる事により、ミクロ組織の分布により生じる変形中の応力・ひずみ分布について理解を深めた。多くの実用材料は複合組織から成る点、更に今後の材料開発においては異種材料の組み合わせにより、新たな可能性が広がる事が考えられる点からも、本研究は次世代型材料開発における基盤研究と位置づけられる。しかしながら、異種素材の接合界面や相界面の理解については不明な点が多い。本研究を土台として今後は界面組織に着目して研究を進める予定である。
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