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2014 年度 実績報告書

可動双晶界面導入によるマグネシウム合金の高制振性と高強度を両立する技術の創製

研究課題

研究課題/領域番号 24760591
研究機関東北大学

研究代表者

李 云平  東北大学, 金属材料研究所, 助教 (80546862)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード純マグネシウム / マグネシウム合金 / 双晶 / 双晶界面 / 圧縮 / 引張り
研究実績の概要

双晶界面導入によるMg合金の制振性の向上について今まで圧縮により双晶界面導入後、短時間熱処理により双晶界面の可動性が向上できる。今年度においてMgの合金化に伴い、双晶界面の収縮能力の変化の評価を行い、純Mg、AZ31およびAZ91合金を用い、Al, Znの添加により双晶形成と収縮の評価を行った。双晶界面収縮の評価は引っ張りしながら場観察可能なEBSD装置を用いた。すべての結果は下記の通りである。
1) 双晶界面導入後、短時間熱処理により双晶界面の可動性が向上できる。2)添加元素により、双晶界面の移動が困難になり、双晶の成長が抑制され、狭い双晶の形成が観察される。これらは添加元素により双晶界面において欠陥の形成が容易になることと関係していると考えられる。3) Al, Znなどの元素の添加によりMgに双晶の収縮が困難になるが、純Mgにおいて双晶サイズが大きいため、残留双晶の面積が大きい、合金添加の場合、すべての双晶が消失できる。4)双晶収縮過程において二次双晶の形成が観察された。二次双晶の量が合金元素の量およびひずみと強く依存している。これらは合金化元素及びそれらに起こされた析出物の存在により局部の応力の状態を変えたことと関係している。5) 純Mg双晶収縮の後、低角度界面の形成が少ない。一方、合金の場合、双晶収縮後、低角度界面が元双晶界面において形成される。低角度界面の割合が合金化元素の量とひずみの増加の共に、大きくなることがわかる;6)純Mgの引っ張り強度(UTS)が双晶未導入サンプルと比べて大体同じレベルになるが、合金の場合、UTSの増加が明らかに観察された。UTSの増加率が合金化元素の量に強く依存していることがわかる。これらは、双晶収縮過程における低角度界面の形成、及び底面滑りのSchmid因子の変化に起こされた加工効果と関係している。研究計画の通りに達成している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Enhanced Damping Capacity of Magnesium Alloys by Tensile Twin Boundary2015

    • 著者名/発表者名
      Yujie Cui, Yunping Li, Shihai Sun, Huakang Bian, Hua Huang, Zhongchang Wang, Yuichiro Koizumi, Akihiko Chiba
    • 雑誌名

      Scripta Mater

      巻: 108 ページ: 8-11

    • DOI

      10.1016/j.scriptamat.2015.01.002

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Twining Activity in Mg Alloy Enriched with a Large Number of Twinning Boundaries2014

    • 著者名/発表者名
      Yunping Li, Yujie Cui, Huakang Bian, Fenling Wang, Ning Tang, Yan Chen, Bin Liu, Yuichiro Koizumi, Akihiko Chiba
    • 雑誌名

      Science and technology of advanced materials

      巻: 15 ページ: 035003

    • DOI

      10.1088/1468-6996/15/3/035003

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Influence of aloying element and heat treatment on twinning boundary activity2015

    • 著者名/発表者名
      Yujiecui
    • 学会等名
      日本金属学会
    • 発表場所
      東京大学(東京都目黒区)
    • 年月日
      2015-03-18 – 2015-03-20

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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