本研究では、大気圧非平衡プラズマを用いた高品質酸化亜鉛薄膜の低温高速形成技術の開発を目標に、以下の研究を行った。まず、大気圧非平衡プラズマを水に照射させた際の放電特性を調べた結果、プラズマと水の分解反応より生成したOHラジカル強い発光が確認された。また、水に溶解した物質と大気圧非平衡プラズマとの相互作用を調べるため、プラズマを照射した水中の有機分子の反応を調べた結果、プラズマから気液界面を通して供給された酸化に寄与するOHラジカルなどが、水中有機分子に影響を与えることがわかった。これらの結果を基に、製膜前駆体を溶解した液滴に大気圧非平衡プラズマを照射し、低温での酸化亜鉛薄膜形成を実現した。
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