アルミニウム材料の弱点である耐摩耗性を改善するために,硬質めっきは有力な手段である.しかしながらアルミニウムへのめっきには煩雑な前処理が必要で,容易ではない.本研究では,従来技術に代わる簡便な前処理を,微粒子ピーニング(FPP)を用いて実現することを目的とした.具体的には,FPPにより銅をアルミニウム基材へ移着させ,その表面へめっきを施すことを試みた. 鋼粒子に銅めっきした複合粒子をFPPに用いると銅の移着が促進されること,移着させた銅とめっきとの親和性は良好であることを見出した.一方,移着層の機械的強度が十分ではないため基材とめっきの密着性の改善には至らず今後の課題となった.
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