溶接残留応力を低減するために、低温領域で生じるマルテンサイトの変態膨張を利用することが注目されている。溶接構造物のミクロ組織と機械性能の制御および予測するために、溶接時ミクロ組織および応力の形成メカニズムを明らかにする必要がある。そこで、高輝度である放射光を利用し、溶接時相変態と応力を同時にその場測定できるシステムを開発した。溶接金属~熱影響部~母材までのミクロ組織状態および応力分布の時間変化を世界で初めて最速的な時間分解(0.1秒)で計測することに成功した。溶接連続冷却過程において、試験片全体の応力形成は熱収縮と固相変態(マルテンサイト変態)が大きく関与することが初めてその場計測成功できた。
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