電磁浮遊炉を用いて,酸素活量を考慮した純金属融体および合金融体の表面張力を,従来よりも広い温度範囲で測定した.その結果,一定濃度のH2混合ガス中では,純金属融体の表面張力がくびれ型の温度依存性を示す場合がある事を発見した.また酸素活量が比較的大きいと,ブーメラン型の温度依存性を示す事を,高融点金属で初めて実測した.さらに表面張力を温度と酸素活量の関数として記述した. また二元合金では,表面張力が低い元素が表面偏析し,系全体の表面張力を低下させると思われたが,Fe-Si合金融体では,表面張力の低いSiの添加量が多い方が,表面張力が高くなることを示した.これはSiの脱酸効果の為である事が示唆された.
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