• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

Liイオン電池を代替する次世代高性能燃料電池の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24760628
研究機関金沢大学

研究代表者

辻口 拓也  金沢大学, 機械工学系, 助教 (10510894)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード直接ギ酸形燃料電池 / 水の移動 / 触媒被毒
研究実績の概要

本研究は、Liイオン電池を代替する新規燃料電池として直接ギ酸形燃料電池に注目し、直接ギ酸形燃料電池の課題である時間の経過に伴う出力低下を抑制してLiイオン電池と同等のエネルギー密度の達成を狙ったものである。出力低下の抑制には2つのアプローチを用いた。ひとつ目は、新規電極構造体による空気極由来の出力低下を抑制するものであり、1時間で80%程度低下していた出力をから10%程度まで抑制することに成功した(平成24年度)。ふたつ目のアプローチとして、燃料極由来の出力低下因子である、触媒被毒を抑制するための新規触媒の開発を行った(平成25-26年度)。これまで、TiO2やSiO2といったナノ酸化物粒子には触媒被毒の抑制効果があることは知られていたが、酸化物を用いることによる電気伝導性の低下により高い出力が得られないことが問題であった。そこで、本研究ではこれら酸化物粒子の被毒抑制効果と電気伝導性をいずれも担保できるように、酸化物粒子をカーボンナノファイバーに埋め込む触媒担体を開発した。その結果、既存触媒の4倍に相当する触媒活性が得られ、活性維持率は従来の23倍以上に向上させることに成功した。しかしながら、これらを用いて直接ギ酸形燃料電池セルを作成したところ、わずかに出力低下の改善が見られたが、触媒評価で得られたほどの出力低下改善効果は見られなかった。今回用いた触媒は従来の粒子状触媒とは異なり繊維状触媒であったため、新たな触媒層の設計が必要であることを示唆した結果であり、今後はこれの最適化に取り組む。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち謝辞記載あり 1件) 学会発表 (7件)

  • [雑誌論文] Effect of the operation temperature on the overpotential of the direct formic acid fuel cell2014

    • 著者名/発表者名
      T. Tsujiguchi, F. Matsuoka, Y. Osaka, A. Kodama
    • 雑誌名

      Proceedings of Grand renewable energy 2014 International Conference

      巻: 1 ページ: O-Hf-8-3

    • 謝辞記載あり
  • [学会発表] 直接ギ酸形燃料電池のアノード触媒設計指針2015

    • 著者名/発表者名
      辻口 拓也, 大坂 侑吾, 児玉 昭雄
    • 学会等名
      化学工学会 第80年会
    • 発表場所
      芝浦工科大学
    • 年月日
      2015-03-21
  • [学会発表] 化学還元時の超音波処理がPd/Cのギ酸酸化活性におよぼす影響2015

    • 著者名/発表者名
      大西 諒, 辻口 拓也, 大坂 侑吾, 児玉 昭雄
    • 学会等名
      化学工学会 第80年会
    • 発表場所
      芝浦工科大学
    • 年月日
      2015-03-21
  • [学会発表] 直接ギ酸形燃料電池の電極過電圧におよぼすカソード電極構造の影響2015

    • 著者名/発表者名
      松岡 史彦, 辻口 拓也, 大坂 侑吾, 児玉 昭雄
    • 学会等名
      化学工学会 第80年会
    • 発表場所
      芝浦工科大学
    • 年月日
      2015-03-21
  • [学会発表] 粒子含有CNFを用いたDFAFCの耐被毒・高活性触媒の開発2014

    • 著者名/発表者名
      大西 諒, 辻口 拓也,中川 紳好,大坂 侑吾,児玉 昭雄
    • 学会等名
      化学工学会 第46回秋季大会
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      2014-09-17
  • [学会発表] 直接ギ酸形燃料電池の電極構造が濃度過電圧におよぼす影響2014

    • 著者名/発表者名
      松岡 史彦, 帆苅 優,辻口 拓也,大坂 侑吾,児玉 昭雄
    • 学会等名
      化学工学会 第46回秋季大会
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      2014-09-17
  • [学会発表] Effect of the operation temperature on the overpotential of the direct formic acid fuel cell2014

    • 著者名/発表者名
      T. Tsujiguchi, F. Matsuoka, Y. Osaka, A. Kodama
    • 学会等名
      Grand renewable energy 2014 International Conference
    • 発表場所
      東京ビッグサイト
    • 年月日
      2014-08-01
  • [学会発表] 高出力直接ギ酸形燃料電池の開発へ向けた過電圧解析2014

    • 著者名/発表者名
      辻口 拓也、松岡 史彦、帆苅 優、大坂 侑吾、児玉 昭雄
    • 学会等名
      第21回燃料電池シンポジウム
    • 発表場所
      タワーホール船堀
    • 年月日
      2014-05-29 – 2014-05-30

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi