本研究では、種々の液相合成法を利用してカーボンドットの合成を行い、ラマン顕微鏡による粒子の観察を行った。その結果、生成粒子は不均一であり、発光しない部分では、炭素材料に特有のDバンドおよびGバンドが観察された。しかしながら、励起光による試料へのダメージが大きく、詳細な検討は困難であった。 制御性に劣る従来法の欠点を補う新しい合成法として、本研究ではエレクトロスプレーを用いて原料溶液をマイクロ液滴化し、液滴内部で反応を行う新しい手法を新たに開発した。本手法では、エレクトロスプレーの噴霧条件を制御することで、収率の向上および発光特性の制御を実現した。
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