研究課題/領域番号 |
24760680
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研究機関 | 独立行政法人海上技術安全研究所 |
研究代表者 |
坂本 信晶 独立行政法人海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (80550003)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 自由航走シミュレーション / RANS |
研究概要 |
本年度の研究成果は以下の通りである。 まず、運動する船体周りの非定常現象を、精度よく推定する物理モデルを、乱流モデルおよび計算格子に絞って調査した。計算結果の検証には、実験値が既存である、Model 5512船型Pure yaw motionの流体力および流場時系列を用いた。また、調査結果に応じて、モデル及び計算格子のチューニングを行った。乱流モデルについては、1方程式(Spalart-Allmaras)モデル・2方程式モデル(k-omega SST 等方/非等方)モデル・DESの、流体力および流場に関する影響を調査した。その結果、乱流モデルの流体力に対する影響は比較的小さいものの、その推定にはk-omega SSTモデルが最も適していることが分かった。同時に、流体力の位相に関する推定精度は、船首波高の解像度が大きく影響していることも分かった。流場の推定では、現段階で準備した計算格子(約320万セル程度)では、大規模剥離領域に対するresolved regionを十分確保出来ず、DESの精度は確認出来なかった。しかし、主だった流場の特徴(特に船尾流場における船首尾からの剥離渦)は、RANSでも捉える事が出来ており、流体力の推定精度も実用上十分であることから、本研究では計算コストの高いDESは用いず、RANSによる計算を継続することとした。 次に、操縦運動に計算格子全体が追従するように、境界条件に変更を加えた。また、自由航走シミュレーションを行う際に、プロペラ回転数を制御できるよう、PIコントローラを導入した。この制御モデルおよび当初開発を予定していた重合格子インターフェイスの整備は、引き続き検討が必要であるため、次年度にも継続を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究担当者の業務エフォートが、当初の予定より多くなったため。
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今後の研究の推進方策 |
操縦運動に計算格子全体が追従するように、境界条件に変更を加えたコードを用いて、動いている船体が徐々に停止する運動を解析し、変更した境界条件の整合性を確認する。同時に、PIコントローラによるプロペラ回転数制御モデルを、非定常の自航シミュレーションを行って、プロペラ回転数を自動的に調整しながら、目標とする船速に到達できるかどうかを検証する。重合格子インターフェースの開発については、まずは、1つのコード内で、複数の座標系(例えば船体と舵)が整合性を持って取り扱えるよう検討を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
計算機の調達(1台)および学会発表(国内1回)を予定している。
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