サンプル採取が困難な深海生態系の研究分野において、深海探査機が撮影するカメラ映像は重要かつ貴重な資料であり、この映像より深海生物の組成や構造の解明に尽力する。一方で、このような映像から把握できる内容には限界があり、特に深海生物の三次元形状やサイズ、特徴部位の長さや面積といった幾何的情報を正確に把握することは難しい。そこで本研究では、深海探査機が通常的に搭載可能な小型カメラを用いて、深海における光学屈折特性を保障したカメラモデルを設計し、これを用いたステレオ視技術により上記情報をミリ単位の精度にて取得する深海用映像システムを構築するとともに、実海域にておいてその実用性を示した。
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