核融合炉ブランケット材であるリチウムの同位体濃縮に用いる置換クロマトグラフィー法の分離性能の向上を研究目的とした。物質移動過程をバルク流れ,境膜移動,粒内拡散,吸脱着から成ると仮定し,計算モデルおよび計算コードを開発した。開発した計算コードにより充填剤粒径が分離性能に及ぼす影響を評価した。ベンゾ15クラウン5のキシレン溶液を多孔質シリカビーズの細孔内に含浸保持させて吸着剤を調整した。吸着剤を充填したカラムの破過実験結果をもとに,理論段相当高さを藤根の式により見積もったところ,理論段相当高さは吸着剤粒径とともに小さくなり,吸着剤粒径を小さくすることで分離性能を向上できることが確かめられた。
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