研究課題/領域番号 |
24760706
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
吉田 麻衣子 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門 那珂核融合研究所, 研究員 (20391261)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | プラズマ回転分布 / 電子加熱 / 国際熱核融合実験炉(ITER) / 運動量輸送 |
研究実績の概要 |
JT-60装置やDIII-D装置などの様々な装置において、運動量入力の無い電子サイクロトロン加熱(ECH)入射時に、プラズマ電流とは逆向きのプラズマ回転が観測されている(逆方向の自発回転)。このECH入射時の自発回転の物理機構を理解するために、JT-60装置におけるプラズマを対象に、ジャイロ運動論シミュレーションを行った。その結果、プラズマ電流と逆方向の回転を駆動すると考えられている捕捉電子不安定性が、ECH入射時により支配的になっていることが分かった。
DIII-D装置における実験解析に参加し、運転領域の違いによる自発回転の特性を調べた。閉じ込め運転領域(高閉じ込め運転 H-modeと低閉じ込め運転 L-mode)や密度によって、自発回転の大きさや方向が違うことが分かった。これは、放電数が限られていたJT-60装置では分からなかった新たな結果である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、JT-60装置とDIII-D装置において実験解析を行い、電子サイクロトロン加熱時の自発回転に関する特性が得られたため。
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今後の研究の推進方策 |
JT-60装置とDIII-D装置において、プラズマコア部に加えプラズマ周辺部の自発回転特性について、その特性を調べる。 将来の装置でのプラズマ回転予測に向けて、ジャイロ運動論シミュレーション解析をJT-60装置とDIII-D装置のプラズマにおいて行い、実験との比較を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
旅費の交通費変更のため。 購入予定の計算機のスペック変更に伴う購入延期のため。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度、交通費が変更になった場合に補充する。 計算機のスペックが決まり次第、早々に見積・請求を行い、購入する。
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