磁気熱量効果に伴うエネルギーの解析と磁界における熱伝達方法の解明 磁気熱量効果に伴うエネルギーの流れを、解析し、仕事と熱に分けて、実験にて各エネルギー/エクセルギー量を導出した。磁石による磁界内における物質間での熱移動を系外と断熱的に行う方法を提案した。また、その時の熱伝達速度を解明し、磁場の強さの影響を 実験とシミュレーションにて調べた。磁性体としてキュリー温度が常温に近いガドリニウムを用い、磁石の中をガドリニウムが行き来する装置を組み立て、周辺の温度、紐の張力とガドリニウム表面の温度及びガドリニウムが受ける磁場の強さを時間と移動距離に対して測定した。 自己熱再生のための磁気熱量効果を用いたエクセルギー再生装置の開発 磁界内における熱伝達方法の解明において設計した実験装置と温度熱量線図を用い、磁気熱量効果を用いたエクセルギー再生装置のエネルギーの流れと消費量を測定した。エクセルギー再生装置の自己熱再生への導入とエネルギー消費量の算出、エクセルギー再生装置導入の技術課題を抽出し、プロセスの運転システムを設計した。このとき、流体が流れる円管にガドリニウムを充填し、その円管を磁界に出入りさせる装置を設計した。この装置が磁界に出入りする際に必要なエネルギーを求めた。本装置では系外と断熱的に熱が移動すると、熱は全て流体に移動する。この結果をシミュレーターに反映し、プロセス全体のエネルギー消費量、エクセルギー損失を求めた。従来法である圧縮式エクセルギー再生装置を用いた自己熱再生プロセスのエネルギー消費量とエクセルギー損失について比較検討した。新規エクセルギー再生装置を用いた自己熱再生型プロセスの運転システムを設計し、その非定常時における磁気熱量効果を用いたエクセルギー再生装置及びそのエクセルギー再生装置を用いた自己熱再生型プロセスの動特性を解析した。その結果から運転システムの設計を行った。
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