研究課題
本研究は,タンガニイカ・シクリッドの中の基質産卵系統ランプロロギニ族における代替繁殖戦術の網羅的把握と,特定の種を用いた適応進化の解明,及び系統樹を考慮した種間比較による代替繁殖戦術の進化をもたらした生態的要因の解明であった.当初は3年の調査において16種の代替繁殖戦術に関連した繁殖生態の調査を実施し,これまでの研究成果と併せて40種を扱う予定であったが,3種については観察の難しさもあって,詳細な情報が得られなかった.従って,これは今後に残された課題である.いくつかの種においては,特異的な現象が見つかり,そのための追加調査を実施した.特定の種を用いた研究においては,特にパイラシー戦術についての研究が進んだ.種間比較は,上記のように予定していたすべての種のデータを得ることができなかったが,配偶システム・保護様式・産卵場所などと関連する可能性が示唆された.これに関しては引き続き解析・調査が必要である.
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件)
PloS One
巻: 9 ページ: e99094
10.1371/journal.pone.0099094
Journal of Evolutionary Biology
巻: 27 ページ: 2629-2643
10.1111/jeb.12522