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2014 年度 実施状況報告書

環境変化がコナラ属の開花・結実様式に与える影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24770021
研究機関岡山大学

研究代表者

宮崎 祐子  岡山大学, その他の研究科, 助教 (20443583)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワードトランスクリプトーム解析 / 遺伝子発現解析 / マスティング / 加温実験 / コナラ属 / 窒素負荷実験
研究実績の概要

平成26年度は、前年に引き続いてOTCC(Open Top Canopy Chamber)による加温処理を北海道および岡山県で行い、遺伝子発現解析用のサンプルを採取した。
また、平成25年度および26年度には窒素施肥実験を行い、林分スケールで繁殖器官の生産量が変化するかどうかについて解析を行った。窒素散布は北海道大学苫小牧研究林内のミズナラおよびシラカンバが優占する広葉樹二次林10.63 ha に対して行った。樹木の開葉前である2013 年4 月中旬に、無線操縦型の小型ヘリコプターを用いて粒状の尿素を100 kg/ha となるように地表面へ散布した。対照区は施肥区と同様の構成樹種を持つ二次林に設定した。同年の開花期から種子落下時期までシードトラップをそれぞれ2 0基ずつ設置し、落下する全ての繁殖器官を採取した。採取した繁殖器官は乾燥させて樹種毎に数および重量を測定し、施肥区と対照区で繁殖器官の生産量の差を比較して窒素施肥の影響の有無を評価した。その結果、樹種によって反応が異なっていた。今後は詳細な解析を進めていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究では、野外操作実験下でコナラ属樹木の開花・結実量の変化を調査し、花芽形成から種子成熟までに起こる遺伝子発現変化を捉えることを目的としているが、平成25年度は対象樹種2種にほとんど花がみられない、凶作の年であった。そのため、試料を採取し、発現解析は行ったものの、十分なサンプル量を得ることができなかった。このような実験開始時には想定していなかったサンプル採取の困難およびデータの欠如が生まれたため、目的達成のための調査および実験の予定がずれている。また、平成26年は期間途中で9ヶ月間の育児休業を取得した。これらのことから、研究の進捗状況はやや遅れている。

今後の研究の推進方策

平成25年は開花量が少なく十分なサンプル量が得られなかったが、平成26年には十分なサンプルを得ることができた。そのため、今後は得られたサンプルを用いて遺伝子発現解析を行う。
また、研究期間を1年延長したため、これらの加温実験による遺伝子発現解析を引き続き行い、論文化を行う。
窒素施肥実験で得られたサンプルについても、期間中に3年分のサンプルが得られることになる。2年分については解析を行ってまとめ、次年度に得られるサンプルについても随時計測を行う。

次年度使用額が生じた理由

上述のとおり、研究開始当初は予測できなかった、野外からのサンプル採取の困難があったため、また期間途中に育児休業を取得し、研究期間が十分に確保できなかったため、次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

開花から種子成熟までのサンプルを採取し、遺伝子発現変化のデータを引き続いて得る必要があるため、1)調査地2ヶ所(北海道苫小牧市および岡山県真庭市蒜山)への旅費、2)遺伝子発現解析に必要な実験用器具および試薬類、3)実験補助者への謝金等に、未使用額を使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 窒素施肥が樹木の繁殖へ与える影響2015

    • 著者名/発表者名
      宮崎祐子、金原悠紀、李 真、長田典之、中路達郎、日浦 勉
    • 学会等名
      第126回日本森林学会大会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2015-03-28

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公開日: 2016-06-01  

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