瀬戸内海の島嶼7つと本土の7地域を選定し,それぞれ5つのため池を選んで(合計70箇所),プランクトン群集,水草,及び環境DNAについて調査を行った。ブルーギルについて,水中に遊離するDNA(環境DNA)を抽出し,リアルタイムPCRで測定した。その結果,目視で生息が確認された地点では全てブルーギルに特異的なDNAが検出され,環境DNAによる生息場所の調査が有用であることを示された。生物群集については,動物プランクトン群集については島内での違いが大きいこと,水草群集では島内の違いよりも島間の違いが大きいことが明らかとなった。これは生物の移動分散能力や繁殖様式によって違いが生じていると考えられる。
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