本研究の成果として,C/N栄養応答制御因子ATL31のリン酸化を検出し,そのリン酸化がユビキチン化標的因子14-3-3タンパク質との結合,植物の成長制御に重要であることを明らかにした。また,新規のC/N応答鍵因子として転写因子FBH4が単離された。FBH4は花成制御および気孔の開閉に重要な転写因子として近年注目されている。今後FBH4の標的遺伝子群を単離することで,C/N応答性の転写制御ネットワークの詳細を明らかになることが期待される。さらに,鍵代謝酵素SPSにも着目し,C/Nストレス環境下では,SPSの特定のセリン残基のリン酸化修飾が低下し,それが糖代謝に影響することを明らかにした。
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