被子植物であるシロイヌナズナにおいて、受精卵の極性化と初期胚の体軸形成を担うWRKY2転写因子の下流で働く因子群を探索した。次世代シーケンサーを用いた遺伝子発現プロファイリングにより、野生型とwrky2変異体の受精卵で発現する遺伝子を網羅的に比較した結果、27の候補遺伝子を得た。これらは分泌性の低分子ペプチドや代謝酵素、主要な植物ホルモンの一つであるオーキシンの輸送や特異的なオルガネラ構造変化に関与すると推定される遺伝子など、多岐にわたっていた。これらの欠損株をストックセンターより入手し、表現型を解析したところ、うちいくつかは胚の形態に異常を示し、胚性致死となるものも見つかった。
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