イネMEL2遺伝子は変異体が完全不稔を示すことから同定された。本研究はMEL2のターゲットを同定し、植物の減数分裂開始の分子基盤を明らかにすることによって基礎科学に貢献し、食料政策などの社会的重要事項に新しい解決策を提供することを目的とする。MEL2のRNA認識モチーフがU-richな配列に結合することを示し、さらにその配列を介し、MEL2がタンパク質の翻訳制御に関係するかを調べるために野生株と変異体の花と約からタンパク質を抽出し、2次元電気泳動で差異のあるものを同定した。ミトコンドリアで酸化還元に関係するタンパク質が多く同定された。MEL2が前減数分裂期に酸化還元状態を制御する可能性がある。
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