本研究ではヒメコナスビの小型化した形質が遺伝的バックグラウンドを有するかどうかを共通圃場実験から明らかにすることを目的とした。さらにヒメコナスビの小型化した形質が適応形質かどうかを共通圃場実験より導き出されるQst及び集団遺伝学的解析より算出されるFstの比較から明らかにした。共通圃場実験からヒメコナスビの葉はコナスビより小さく、その葉は細胞サイズと細胞数の両方が減少して小型化していた。FstとQstを比較した結果、ヒメコナスビの小型化した葉は適応形質であることが明らかとなった。さらに現地集団の調査から自ヒメコナスビにかかる自然選択圧が雨であることを特定した。
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