Tric チャネルは、小胞体からのカルシウム放出の制御機構の一旦を担っており、近年見つかった新しいタイプの3量体型陽イオンチャネルであるということからも大変興味深い。本研究では、構造学的観点からカルシウムシグナル制御機構を明らかにするために、昆虫細胞と大腸菌を用いたTricチャネルの大量調整法の確立、精製、結晶化、X線回折実験を行った。様々な種のTricを調製することに成功し、結晶化を行ったところ、クラミドモナスとバクテリア2種由来のTricで結晶化に成功した。特にバクテリア由来のSSOではより大きな結晶が得られ、最高分解能7.5Åの回折斑点を得た。
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