研究課題
申請者は、ゼブラフィッシュ胚発生時の心臓形成に対する、過剰なリゾホスファチジン酸シグナルの影響に関する論文を発表した(J. Biochem, 2014)。さらに、前年に引き続き、脂肪酸鎖長の大きい極長鎖脂肪酸含有リゾリン脂質、および極長鎖脂肪酸含有リン脂質について、高速液体クロマトグラフィーー質量分析器を用いた定量測定計の構築を行った。各種リン脂質に関するISを用いる事で、従来相対的にしか各脂質量を評価できなかったのに比べて、半絶対的に各脂質量を計測する事が可能になった。また、ヒト病態サンプルにおける極長鎖脂肪酸含有リン脂質の定性的解析に関する論文を発表した(Lipids, 2013)
2: おおむね順調に進展している
申請者は極長鎖含有リン脂質およびリゾリン脂質について、定量系をほぼ確立した。内部標準物質をそろえる事で、各脂質分子種について、半絶対的な量を測定できるようになったことにより、極長鎖脂肪酸の生体内代謝機構を定量的に把握する事ができるようになった。
申請者は極長鎖含有リン脂質およびリゾリン脂質について、定量系をほぼ確立した。今後は、その病理的意義を明らかにするため、極長鎖含有リン脂質が蓄積することが知られているヒト病態サンプルについても本定量系を適用して、様々な脂質分子種の絶対量を測定する。
脂質抽出寺の生体サンプル破砕が容易ではなかったこと、および液体クロマトグラフィーのカラムの劣化が激しかったため、サンプル測定が予定ほど進まず、その結果、測定に関連する試薬等の発注が行われなかったため。生体サンプル破砕を効率的に行うツールおよびカラム劣化を防止するツールを購入する。
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)
J Biochem
巻: 155 ページ: 235-241
10.1093/jb/mvt114
Lipids
巻: 48 ページ: 1253-1267
10.1007/s11745-013-3848-5