細胞内輸送(再回収)を制御するリサイクリングエンドソーム(RE)が、シグナル伝達にも関与していることが分かってきた。本研究では、①シグナル伝達の中心を担うRasタンパク質がREに安定的に局在するために必要なアミノ酸配列を決定した。また、②外部刺激を入力することでRas活性化因子がREにおいてRasと共局在し、REに局在するRasは活性化状態にあること、Ras活性化因子発現を抑制することでREでのRas活性が消失することを明らかにした。本成果から、細胞内輸送に留まらないREの新規な細胞小器官の機能を提唱すると共に、がん治療研究への新たなアプローチの提案に繋げたい。
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