ミオシン6とミオシン10は、アクチンフィラメント上を移動する2つの脚をもつモータータンパク質である。興味深いことに、脚の長さが短いにもかかわらず、大きな歩幅で運動することが分かっている。しかしながら、それらが運動する最中の構造的な情報は一切得られていないため、その運動メカニズムは未解明であった。本研究では、高速原子間力顕微鏡を用いて、運動中のミオシン6とミオシン10の構造形態を高い時間・時間分解能で直接観察することを行った。その結果、各ミオシンが大きな歩幅と小さな歩幅をとりながら、ふらふらと一方向に進む運動を直接観察することに成功し、各ミオシンの運動メカニズムの理解を深めることができた。
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