本研究では,様々な体積のマイクロチャンバー内でタンパク質合成を行い,反応場サイズが反応に与える影響を調べた.ポリジメチルシロキサン(PDMS)製マイクロチャンバーではタンパク質合成量は検出感度以下であったが,石英ガラス製マイクロチャンバーでは反応効率が大幅に改善され,バルクの41%の収量が得られた.体積の異なるチャンバーに無細胞翻訳系を封入し一定分子数のDNAからタンパク質合成を行ったところ,その過程が高次反応の場合に体積依存的な振る舞いが見られた.更に,高次反応では反応産物の収量が最大となる最適な反応場サイズが存在することが分かった.
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