1分子解析技術は、DNAやタンパク質の1分子を対象とした分子挙動やその分布に基づきDNA代謝反応の素過程等を解析することが可能である。この技術を用いて、DNA代謝反応であるDNA合成反応とDNA分解反応の1分子観察技術を開発した。クレノウフラグメントによるDNA合成の1分子観察により、鋳型DNAの形態変化はDNA合成速度へ影響を与え、伸長させた鋳型DNAの方が縮んだランダムコイル形態の時よりも75%速くなることを見出した。一方、T7エキソヌクレアーゼによるDNA分解反応の解析では、酵素の供給を制御する事により分解反応の一時停止がおきることを見出し、その挙動を明らかにすることに成功した。
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