温度は様々な生体反応にとって重要な因子のひとつである。1細胞の温度状態をモニタリングする技術はその熱がいつどこで生じているかを知るうえで重要である。我々は様々な蛍光タンパク質の蛍光強度の温度依存性を測定し、蛍光強度の温度依存性が大きい蛍光タンパク質と小さい蛍光タンパク質を組み合わせることにより、細胞の形態変化に影響を受けないレシオメトリック型温度プローブタンパク質を開発した。このプローブを細胞に発現させ、細胞外液の温度を変化させたところ2つの蛍光タンパク質の蛍光強度比が温度によって変化することを確認した。そして、このタンパク質を用いてミトコンドリアでの熱産生の可視化に成功した。
|