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2012 年度 実施状況報告書

リン酸化モチーフの比較進化解析から細胞機能とモチーフの関係を明らかにする

研究課題

研究課題/領域番号 24770190
研究種目

若手研究(B)

研究機関金沢医科大学

研究代表者

吉崎 尚良  金沢医科大学, 医学部, 助教 (00443490)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードリン酸化シグナル / 比較進化解析 / 細胞内情報伝達
研究概要

タンパク質リン酸化は、さまざまな細胞機能の調節を行っている重要なシグナル伝達機構である。しかし細胞内のリン酸化シグナルは、複雑かつ動的であることから、その全体の理解は、困難である。我々はこのリン酸化シグナル伝達経路の生命機能における働きを理解するために、シグナルを構成する要素をリン酸化モチーフとして、生命機能を進化の過程で追加的に獲得されるシグナルコンポーネントとしてそれぞれ単純化し関係を調べることで、生命機能とリン酸化シグナルの関係を推測できる可能性を見出した。我々は、まずPhosphoELMデータベースに登録されている34366のリン酸化配列をクラスタリングすることで、434のクラスタを形成、配列のシーケンスロゴからモチーフ配列を抽出することで178のリン酸化モチーフを抽出した。リン酸化モチーフは進化解析により保存率を算出、さらにリン酸化モチーフを構成するリン酸化タンパク質群にアサインしたGeneOntrogyを使いGene Set Enrichment Analysis (GSEA)することで、リン酸化モチーフの進化と、生理機能が有意性を持って関連付けられているか解析したところ、保存性の高いモチーフでは、特定の機能に特化したGOを持つ傾向が明らかになった。これはリン酸化モチーフの進化解析とGene Ontrogy情報をアノテートすることでシグナル伝達経路と細胞内機能の関わりを予測できる可能性を示唆する。これらの研究は、リン酸化プロテオミクスとバイオインフォマティクス技術を融合させ、細胞内シグナル伝達経路を解析するという、研究分野としてまだまだ発展途上の分野で、研究分野の発展に寄与することができる可能性を秘める。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新たなエビデンスの報告があり、これをプログラムに加味する検討とプログラミング修正に時間を要した。平成24年9月、研究協力機関である立命館大学大学の質量分析器の故障が発生し、年度内の復旧のめどがたたなかった。以上の複合要因で研究計画に遅延が生じた。

今後の研究の推進方策

In silico解析の精度向上により、生化学実験の短縮を行い、現時点で遅れているスケジュールの回復を目指す。

次年度の研究費の使用計画

次年度の研究計画に、質量分析の研究が上乗せされる。当初申請では、一般試薬、細胞培養試薬、プラスチック機器、マウス飼育費を申請していたが、これに本年度解析できなかった質量分析試薬、生化学研究試薬を追加し次年度申請する。

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公開日: 2014-07-24  

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