本研究では、ショウジョウバエの剛毛の先端部に局在するリン酸化酵素IKKεの局在化機構を解析した。その結果、IKKεがアダプタータンパク質Spn-Fを介してダイニンと複合体を形成して先端部へと輸送される事、またSpn-Fが先端部で選択的に係留されることを発見し、Spn-Fの係留の制御因子としてJvlを同定した。これらの結果は剛毛細胞の先端部がダイニンの積荷の仕分けの場である事、またその仕分けにはアダプタータンパク質の認識が重要であることを示しており、主要な微小管マイナス端モーターである細胞質ダイニンによる輸送の調節機構の一端を明らかにしたものである。本研究の成果は学術論文として公表する。
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