脊椎動物のゲノム・染色体進化過程を明らかにする目的で、ネッタイツメガエルにおいてFISH法を用いた高精度染色体地図を作製した。その結果、ニワトリのマイクロ染色体連鎖群は、マイクロ染色体をもたないネッタイツメガエルでも高度に保存されていることから、マイクロ染色体を有するゲノム・染色体構造は、四肢動物の共通祖先ですでに保持されていたことが示唆された。また、異質四倍体であるアフリカツメガエルでもFISHマッピングを行い、ツメガエル2種における比較染色体地図を作製した。その結果、アフリカツメガエルのゲノム倍数化では、異なる染色体間の再配列や重複遺伝子の消失はほとんど起こらなかったことが示唆された。
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