研究課題/領域番号 |
24780020
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
松本 和浩 弘前大学, 農学生命科学部, 助教 (60508703)
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キーワード | リンゴ / 果肉着色 / アントシアニン / ポリフェノール |
研究概要 |
果肉が赤く着色するリンゴの着色要因に関して,昨年の光の影響に引き続き,本年は温度の影響について調査した.光を通さない袋をかけたリンゴ果実を対照区とし,その袋の周囲に5℃または10℃の冷却水を循環させる処理区を準備した.処理は2013年10月7日から11月3日まで行い,午前10時から午後3時までの果実温度を低下させた. サーモグラフィーによる解析の結果,処理区の果実温度は対照区に比べ処理温度の低下に伴い低下していることが明らかとなった.また,収穫時の果肉の着色程度を見ると,対照区に比べ処理区が処理温度の低下に伴い良好になることが明らかとなった.一方,糖度,硬度,酸度,果実重等その他の果実品質については大きな差異はなかった. このように,果肉が赤く着色するリンゴ系統の着色には低音が影響していることが強く示唆された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
過去2年間で,光,温度と果肉の着色に与える影響をそれぞれ正当に評価できている.当初の計画にある目的を十分に達している.
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今後の研究の推進方策 |
果肉の着色はその年の気候によって大きな影響を受ける.そのため,残りの1年間で再度検証実験を行い,結果の正当性を確認する.
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次年度の研究費の使用計画 |
圃場で使用する電気の配線工事を永年的なものでなく一時使用の仮設でまかなったため大幅に費用が削減できた。また、使用機材も既存のものを充当したため使用額が少なくてすんだ。 2年間で明らかになった成果をさらに良いものにするため、サーモグラフィー等の機材を買い増し、成果をより充実したものとする。
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