果肉が赤く着色する新規リンゴ品種「紅の夢」等を用いて、果肉の着色に影響を及ぼす要因について主として光および低温の面から調査した。果実に光非透過の果実袋をかけて栽培したところ、果皮は全く着色しなかったのに対し、果肉は色が薄いものの着色が見られた。続いて、果実袋の周辺にシリコンチューブを巡らせ、内部に冷却水を循環させる低温処理を行った。この結果、低温処理の温度と期間が長いほど果肉の着色が良好になった。 以上の結果から、果肉が赤く着色するリンゴ「紅の夢」の果肉の着色には着色程度には影響を及ぼすものの光が必ずしも必要がなく、一方で、低温の程度と期間の影響を強く受けることが明らかとなった。
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