本研究では,地方都市の市街地内緑地の農的活用に着目し,(1)農的活用に係る市街地内緑地の実態の解明,(2)農的に活用された市街地内緑地の評価,(3)市街地内緑地の農的活用の維持・推進に資する政策の検討の3課題を実施した.その結果,(1)農的に活用できる市街地内緑地は大都市外縁部の都市とほぼ同程度あるが,農的活用の展開の可能性は低いこと,(2)農的に活用された市街地内緑地を活かした物質循環システムは,災害リスクの高い地方都市に必要なシステムであること,(3)農的活用の維持・推進は,推進体制の構築→計画の策定→計画の実行によって可能なこと等が明らかとなった.
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