収穫後のウンシュミカン果実において発生する異味異臭の原因成分を特定し、発生機構を解明するため、異味異臭を発生させる収穫後要因を調査した。収穫後温度は異味異臭の発生要因の一つであり、10℃では異味異臭が発生しないのに対して、5℃では異味異臭が発生するとともにオルニチンが顕著に集積した。しかし、オルニチンそのものは異味異臭の原因物質ではなく、オルニチンの集積を伴う代謝変化が異味異臭の発生に寄与していることが明らかとなった。さらに、オルニチンが集積しにくい温度で果実を保存すると、異味異臭の発生を抑制できる可能性が示唆された。
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